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「ガラス肌」の次に来ているもの

10年近く韓国コスメの代名詞だった“ツヤ”が、いま棚の上で別の言葉に置き換わりはじめている。何が起きているのかを、言葉の数から追った。

SEOUL EDIT 編集部9 分で読めます
韓国コスメの売り場
※ 内容の理解を助けるための説明用イメージです。実際の写真ではありません。

韓国コスメの棚を毎日見ていると、商品そのものより先に「言葉」が入れ替わることがある。いま起きているのがそれだ。3か月ぶんのランキングを集めて説明文の言葉を数えたら、10年近く王座にいた語の隣に、別の語が並びはじめていた。

ランキング上位100件の説明文に出てくる質感ワード前年同期比
  1. 벨벳(ベルベット)+180%
  2. 무광(マット)+140%
  3. 글로우(グロウ)+12%
  4. 촉촉(しっとり)−8%

2026年6–8月と2025年の同じ時期の比較。中央の線が0で、右が増加・左が減少。

そもそも「ガラス肌」とは何だったのか

韓国語では「유리알 피부(ガラス玉の肌)」「물광 피부(水光肌)」と呼ばれる。毛穴も凹凸も見えず、濡れたように光る肌のこと。2010年代の後半に「glass skin」という英語の呼び名で海外に広がり、日本でも“韓国っぽいツヤ”の代名詞になった。

この10年、韓国のスキンケアはほぼこの一語に向かって作られてきたと言っていい。何層も重ねる「10ステップ」も、シートマスクの普及も、目的地はそこだった。だからこそ、その語の隣に別の語が並ぶのは大きな出来事になる。

「ベルベット肌」と呼ばれはじめている

伸びているのは「벨벳(ベルベット)」。光らせないのではなく、光る場所を選ぶ。頬の高い位置だけツヤを残して、小鼻や口元はさらっとさせる。触った時の質感を想像させる言い方に変わっている、というのが正確なところだ。

肌をきれいに見せるのではなく、肌の状態が良さそうに見せる。狙いがそこに移っている。

説明文に最も多く現れた言い回しの要約
同じ「ツヤ」でも、置く場所で印象がまるで変わる。

検索されている言葉も、同じ方向に動いた

売り手の言葉だけが変わったのなら、ただの売り文句で終わる。買い手の側でも同じことが起きているかを、検索された回数で確かめた。

スキンケア関連で検索された言葉前年同期比
  1. 피부결(肌のキメ)+96%
  2. 벨벳 메이크업+74%
  3. 모공(毛穴)+9%
  4. 물광(水光)−14%

「隠す」方向の語が止まり、「質を見せる」方向の語が伸びている。

棚のほうが先に動いていた

  • ハイライター単体の商品が上位から減り、下地に統合されている
  • パッケージの訴求が「色数の多さ」から「均一さ」に寄った
  • 上位20位の入れ替わり周期は平均17日。試して落とすサイクルが速い

日本に届くまでの時差

過去の例では、韓国の棚で起きた変化が日本の売り場に並ぶまでにおよそ半年かかっている。「ツヤ命」でスキンケアを選んできた人ほど、次の半年で言われることが変わる。いま数字に出ていることを記録しておく意味は、たぶんそこにある。

Sources

  • #スキンケア
  • #オリーブヤング
  • #ベルベット肌
  • #ランキング
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